法律による行政の原理

  • 行政活動は、法律の根拠に基づき、法律に従って行わなければならない
  • この原理は以下3つの原則を派生させる
    • 法律の法規創造力: 国民の権利義務に関する法規範は、法律によってのみ創造できる
    • 法律の優位: 行政活動は、法律に違反して行うことはできず、行政措置で法律の内容を変えることはできない
    • 法律の留保: 行政活動は、法律の根拠に基づいて行わなければならない

法律の留保(侵害留保説)

  • 行政書士試験においては、法律の留保が必要な範囲は、侵害留保説で定められる
  • 侵害留保説とは、権力的に国民の権利自由を侵害する行政活動を行うときには、法律の根拠を必要とし、それ以外の行政活動には根拠を必要としないとする説である

一般法と特別法の関係

  • 一般法は一般的なルールを定め、特別法が例外や特例を定める
    • 双方が矛盾した場合は、特別法が優先される
    • 特別法に規定がない場合は、一般方が優先される

私法法規の適用

  • 公法が適用される分野にも私法が適用されることがある
    • 公法: 国家と私人との間のルール
    • 私法: 私人間のルール

公営住宅の使用関係

  • 公営住宅に関しては、一般法が民法、特別法が公営住宅法となる
    • 公営住宅は賃貸とは異なり、入居者が死亡した場合には、公営住宅の使用権は相続されない
    • 特別法で言及していないため、公営住宅は賃貸と同様に民法の信頼関係の法理の適用がある

建築基準法関係

  • 一般法(民法)では、建物は境界線から50cm離す必要があるが、特別法(建築基準法)では言って基準を満たせばその必要はないとしている
  • 民法では道路の通行人に妨害排除請求権は認めていないが、建築基準法では道路位置指定された土地の通行人に、妨害排除請求権を認めている

民法177条関係

  • 国税滞納処分による不動産差し押さえにおいては、民法177条が適用されるため、滞納者が不動産を第三者に譲渡していても、登記がなければ第三者は差し押さえに対抗できない
  • 自作農創設特別措置法に基づく農地買収処分は国家が強制的に農地を買い上げるものであり、私人間取引の安全を保障するための民法177条の適用はされず、国は登記に関係なく真実の所有者に対して買収を行う
    • 強制買収後は、民法177条の適用がある

Ref

2026/04/05

  • TAC 行政書士の教科書 第3編 Ch.1 Section.1