====== Black–Scholes equation ====== コール/プットオプションの理論価値$C,P$は以下のブラックショールズ方程式で計算できる。(関連: [[option-simulator|]]) \[ \begin{align*} C &= S\, N(d_1) - K\, e^{-rT} N(d_2) \\ P &= C - S + Ke^{-rT} \end{align*} \] \[ d_1 = \frac{\ln\frac{S}{K} + \left(r + \frac{\sigma^2}{2}\right) T}{\sigma \sqrt{T}}, \quad d_2 = d_1 - \sigma \sqrt{T} \] ^記号^説明^ |$C$|コールオプション価格| |$P$|プットオプション価格| |$S$|原資産価格| |$K$|権利行使価格| |$T > 0$|満期までの時間(年)| |$r$|無リスク金利(年)| |$\sigma$|株価の年率ボラティリティ(現時点から満期までの原資産価格変動の分散)| |$N(x)$|標準正規分布の累積分布関数| ===== 満期におけるオプション価格 ===== $T=0$の場合、$C,P$は以下の通り。 \[ \begin{align*} C &= \max\left(S-K, 0\right) \\ P &= \max\left(K-S, 0\right) \\ \end{align*} \] ===== Implied Volatility ===== Implied Volatility (IV)とは、オプションの実際の取引価格を元に、ブラックショールズモデルを逆算して得られる$\sigma$の値である。 年率ボラティリティ$\sigma$の真の値は、$T=0$の満期を迎えるまでは知ることができないため、満期前のオプションの真の理論価格を求めることは実質不可能である。 ただし、満期前のオプション価格のシミュレーションを行うためには$\sigma$の値が必要であるため、推定値としてIVを用いることが多い。