====== Bookkeeping / 簿記 ====== このページでは、簿記の勉強で学んだことを書いていく。 今3級チャレンジ中なので、3級の内容がほとんど。 ===== 簿記とは何か ===== 簿記は企業の取引、活動を帳簿に記入する際の記述ルールである。 企業では、仕入れ、生産、販売、給料支払いなどの日常業務でお金などが動く際に逐次帳簿をつけなければならないが、その帳簿を記述するルールが簿記である。 また、決算の際には、B/SとP/L statementを作成するため帳簿の内容を整理する必要があり、簿記はその整理のルールについても定めている。 ==== 帳簿の種類 ==== 帳簿にはさまざまな種類があり、それぞれは**主要簿**と**補助簿**に分類される。 メインとなる帳簿は主要簿であり、次の2つが主要簿に属する。 * 仕訳帳: 日々の取引や資産移動を記録する帳簿 * 総勘定元帳: 資産ごとの増減を記録する帳簿 また、事業形態などによっては、次のような補助簿が併用されることがある。 * 商品有高帳 * 売掛金元帳 * 現金出納帳 * 売上帳 * etc... 簿記ではこれらの帳簿を作成するための記法や作法を学ぶ。 ==== 決算 ==== 企業では、毎年1回、**決算**を行う。 決算とは、決算時点の会社のパフォーマンスや保有資産額を株主へ公表するために、資産の内訳や、年間の資産増減を集計する作業である。 決算を行う日を決算日と呼び、決算の対象となる期間の「初日、初日〜最終日、最終日」をそれぞれ「期初、期中、期末」と呼ぶ。 通常の日本企業では、決算日は4月1日であり、この場合、期初は4月1日、期中は4月1日から翌年3月31日、期末は翌年3月31日である。 決算の具体的なアウトプットは、次の2つであり、これらをまとめて**財務諸表**と呼ばれる。 * **貸借対照表** (B/S = Balance Sheet) * **損益計算書** (Profit & Loss statement = P/L statement) 貸借対照表は、決算時点に会社が保有する資産、負債、純資産の総額をまとめたものである。 貸借対照表は決算時点における会社の価値を示す。 損益計算書は、期中における費用、収益の総額をまとめたものである。 損益計算書は期中の会社のパフォーマンスを表す。 ===== 主要簿: 仕訳帳 ===== 主要簿の1つである仕訳帳は、**仕訳**を時系列で順番に記録しておくための帳簿である。 仕訳とは、価値の増減や移動を表現したものである。 財務諸表は、仕訳帳から作成される。 ==== 簿記の5要素 ==== 仕訳では価値の増減や移動を表現するが、簿記における価値とは、**資産**、**負債**、**純資産**の3つである。 また、価値が増減する要因として、**費用**、**収益**が挙げられる。 以上より、以下の5つを簿記の5要素と呼ぶ。 * 資産 / asset * 負債 / debt * 純資産 / net * 費用 / expenses * 収益 / revenues ==== 仕訳の記法 ==== 仕訳を記述するための記法として、**複式簿記**が挙げられる。 複式簿記が最も一般的であり、日商簿記も複式簿記が試験範囲であるため、以降では複式簿記のみ扱う。 複式簿記において、仕訳は以下の4つの要素を持つ。 勘定科目とは5要素の具体的な内容を説明する言葉であり、何に対してどの言葉を使うかについても簿記の記法として定められている。 * 日付:価値が動いた日付 * 摘要:説明(簿記では記法は決まっていないので自由記述) * 借方:1つ以上の[勘定科目と金額] * 貸方:1つ以上の[勘定科目と金額] 複式簿記の仕訳において、次のことが守られていなければならない。 * 借方には、資産の増加、費用の増加、負債の減少、純資産の減少、収益の減少が記述される * 貸方には、資産の減少、費用の減少、負債の増加、純資産の増加、収益の増加が記述される * 借方の合計金額と貸方の合計金額は__必ず一致__する 以下に複式簿記で記述された帳簿の例を示す。 ^日付^摘要^借方^^貸方^^ ^:::^:::^勘定科目^金額^勘定科目^金額^ |06/30|普通預金から100000円引き出し|現金|100000|普通預金|100100| |:::|:::|支払い手数料|100| | | |07/01|PCを買い替えた|備品|100000|現金|100000| ==== 仕訳の作成方法 ==== 仕訳を作成する際には、通常次の手順を踏む。 - 仕訳作成の対象となる企業活動について、5要素の増減に着目して、当てはまる勘定科目を全て導く - 導いた勘定科目を借方貸方に分類する - 借方貸方の合計額が一致することを確認する 具体的なケース別の仕訳作成方法は気が向いたら書く。 ===== 主要簿: 総勘定元帳 ===== 総勘定元帳(そうかんじょうもとちょう)とは、勘定科目ごとの増減を記録するための帳簿であり、主要簿に分類される。 総勘定元帳では、勘定科目ごとにテーブルを作成し、1行毎に日付、相手勘定、増減額を記入する。 仕訳帳に記入した仕訳を元に、総勘定元帳を更新する行為を**転記**と呼ぶ。 通常仕訳を起こす際に、仕訳帳への記入と共に総勘定元帳への転記も行われる。 経理ソフト使ってる場合は、仕訳帳から勝手に総勘定元帳を生成してくれる。 以下に総勘定元帳のうち、普通預金と備品の例を示す。 ^普通預金^^^^^^ ^日付^摘要^借方^日付^摘要^貸方^ |2024/05/18|受取利息|500|2024/06/23|備品|1000| | | | |2024/08/23|支払家賃|10000| | | | | | | | ^備品^^^^^^ ^日付^摘要^借方^日付^摘要^貸方^ |2024/06/23|現金|1000| | | | | | | | | | | | | | | | | |